2個目のブログ。

桐谷ヨウのセカンドブログ。お気に入りのモノを紹介したりします。

高城剛とは何者なのか? 今後、日本人が世界で生き残るためのロールモデルとして考える。

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【移転元記事】
高城剛とは何者なのか? 今後、日本人が世界で生き残るためのロールモデルとして考える。 - My Favorite, Addict and Rhetoric Lovers Only はてなブックマーク - 高城剛とは何者なのか? 今後、日本人が世界で生き残るためのロールモデルとして考える。 - My Favorite, Addict and Rhetoric Lovers Only


今日は高城剛の魅力を語り尽くしてみよう。

世間的なイメージは沢尻エリカの元ダンナ、半ズボンおじさん、何やってるか分からないうさんくさい人、もう少し上の世代はガジェットとホビー好きのバブル時代を楽しんだ男って感じでしょうか。

最近、とあるキッカケで彼に興味を持ってしまったので、彼の面白さを伝えてみようと思います。これを読んだ上で、ハイパーメディアクリエイターという語感だけで笑える奴は対象外です。


現役最強としてのハイパーノマド実践者

いまや鼻で笑われるノマドという言葉。もともとは”ヨーロッパ最高の知性“ジャック・アタリが提唱したハイパーノマドという概念がはじまりだ。金銭的な余裕があり、場所に縛られずに遊牧民のように世界中を移動していく数%の強者の姿のことだ。(同時に貧困を余儀なくされる下層ノマドについても定義されている)

高城剛は日本国内のカフェでノマドをするのではなく*1、実際に世界中を飛び回っている。クライアントの金で飛行機に乗り、ホテルに滞在し、仕事をする。こないだは週に500円しか使わなかったらしい。笑 企業のレバレッジを効かせずに、ここまで忠実にハイパーノマドを実践している日本人は数少ないと思う。

で、俺はこの仕事の仕方を純粋に羨ましいなって思います。日本企業にサラリーマンとして属さず、ほぼお金もかけずに海外のあらゆる国に飛びまわる。足を伸ばして現地の興味があるところに行きまくれる。上司にキレつつ、こんな会社辞めてやるという気持ちを持ちながら、結局辞めない大半のサラリーマンに比べて非常に楽しい人生だ。もちろん極めてタフな働き方だとは思うけれど。なんというか、普通に生きていたら日本国内で活動していくことしか考えられなくなるところを、目を覚ましてもらった気がする。彼は既存の日本のシステムから「脱藩せよ」「圏外へ出ろ」と言っている。


彼が提唱するデュアル。それは働き口であったり、住む場所であったり、文化や価値観について。一極集中させるなと言っています。たとえば足元が日本だけだと、日本がダメになったときに自分も即手詰まりになってしまうからなんでしょう。富裕層の人が通過をバラして資産管理しているように、実現可能であればすごく真っ当な発想だと思う。

なお、彼はインフラからも脱却しようと電気や水を自炊してきていました。頭おかしいけど、3.11以降では笑えない気持ちもあります。


このあたりのことについてはgamellaさんが彼の代表作である『モノを捨てよ世界へ出よう』の書評でコンパクトに書かれています。現役最強ノマドってキャッチコピー、最高だと思います。

一言で言うと、小僧どもよく聞け、これが現役最強のノマド高城剛の生き方だ!という本でした。
持たない生活は次のステージにすすんだ - 書評「モノを捨てよ世界へ出よう」高城剛 - Future Insight はてなブックマーク - 持たない生活は次のステージにすすんだ - 書評「モノを捨てよ世界へ出よう」高城剛 - Future Insight

おまけに近頃の彼自身は「稼ぐのではなく、できるだけ働きたくない」という方向にシフトしている。本質的にはid:phaさんがニートの歩き方で書いていた話と根本的には同じだし、『「週4時間」だけ働く。』と同じ考え方だろう。30代に睡眠時間を削って働き尽くすことを経験したからこそなのかもしれないが。ここまでくると「すでに充分なお金があるから生活レベル下げずに良くて羨ましい。。」としか思えないけれど(笑)


巧みな自己プロデュース力 ― 仕事は何をやっているのか?

職業は映像作家兼、仕事半分でDJとのこと。経歴は大学在学中に映像で賞を取って、そのまま事務所を立ち上げて今って感じらしい。ちなみに日本大学のなかにムリヤリ専用の電話線を確保して、部屋も自分用に用意して事務所にしたらしい。

TVドラマはバナナチップス・ラブ、インターネットを用いた沖縄の活性化活動、官僚に対して有識者としてのアドバイザー、広告(AIBOとか)、ルイ・ヴィトン×村上隆コラボのアニメーション映像のディレクティング、東京オリンピック招致映像とか。おそらくコネクションをつないでいったり、飛び込みながら自分の実績を(盛りながら)アピっていくことで今の立場を実現させているのだと思われる。


彼は自己プロデュースが巧みだ。悪く言えばハッタリ力と言って良い。ただ、仕事の出来る人ほど、仕事における「ハッタリ力」がいかに重要かに気づいているだろう。(一定の実力があることを前提にして)

かなり昔の堀江貴文のメルマガにこんなことが書いてあった。堀江がライブドアを立ち上げる前のバイト先にて、展示会に参加したらしい。フューチャー・パイレーツ社として高城剛がプレゼンをやっていたらしいが、当時からメチャクチャ上手かったらしい。


先述したAIBOでは開発自体に関わっているように見えたり、村上隆とヴィトンのコラボではプロデュースをしているように見えたり。海外で信用を得るために、おまけに大物有名人(中田英寿)とコネクションがあることをちらつかせる自作ビデオを見せたりもするらしい。が、それも営業スキル/信用を勝ち取る手法としてありなんじゃねーかと思う。演出。

同時に、日本に興味を持っている人に見せることができるように「朝の満員の通勤電車の様子をおさめたビデオ」をiPhoneに入れているらしい。コンパクトで、フックがあって、日本的だ。また、今後、英語や国際感覚を持ったビジネスマンに必要なスキルとして「Eメールで笑いが取れること」と返答している。

彼が考える大事な資質の英語、コンピューター、国際感覚、センスを凝縮されているとうそぶく。海外の仕事相手とのやり取りを思い出したとき、膝を打つ思いがある。


持たない暮らし、QOLとモバイラビリティの追求

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彼は無類で生粋のコレクターだったらしい。ガジェット、ホビー、スニーカー、蔵書。青山の60畳のオフィス、レンタルスペースにあったそれら(段ボール1000箱分!)を数年前に99%処分したらしい。そう、持たない暮らしだ。もちろんブームの前から着手していたことが分かる。

9.11が起きた際に「世の中どうなるかわからない」と思ったのがきっかけでそこから第一段階で不動産を含む90%(おそらく2010年くらい)を処分し、そのあと2年かけて残りの9%を何とか処分していったらしい。残った所持品はスーツケース1.2個分で、『LIFE
PACKING』という書籍にモノカタログ的にまとめられている。


俺自身、年末に「片付け」「断捨離」をして体感したことがある。たくさんの物に囲まれていたときはわりとテキトーに買ったものが多かったけど、いざ物を減らしてみると、所持する物に関してはこだわりやお気に入りを置きたくなってしまった。(ここらへんは元の性格があるけれど)

現実問題として、モノは減らせば良いってもんじゃないと思う。断捨離ブームアホか、と。持つ/持たない両極の宗教という指摘はもっとも。おそらくインテリアと同じで、大事ではない部分は効率化して空間を圧縮、大事にした部分は贅沢にふんだんにムダに使う。総量としての適正量は人それぞれだし、そのなかでどこに厚く張りたいかも個人の嗜好に依存する。また、誰もがいますぐ海外を飛びまわりたいわけじゃないし、その必要もない。だけど、そこに無自覚に生きている人が多いと思うし、俺もそうだったなぁと思います。(まだまだ片付けは続いているぜ)


さて、高城氏が持たないのは「断捨離」のためだけでなく、世界を物理的に飛び回れるため。言葉のとおり「身のまわりを軽くする」のが目的。実際に彼は日本に自宅がないし(住民票はそのままらしい)、海外でもクライアントが用意してくれたホテルに滞在している。

とはいえ、必要最低限のものだけを所持しているわけではない。音楽関係―イヤホン、ヘッドホン、自作スピーカー、電気が確保できないことを想定して軍用ソーラーバッテリー。玄米食(マクロビオティック)のための炊飯器、自転車、…等々。

趣味、健康、自身のライフスタイルのクオリティを向上させるものに関しては、かさばっても手厚く所持している印象だ。また、高級品だけではなく、平気で庶民的な安物を使っている。*2
このあたりのバランス感覚が非常に面白く、俺には理想的に見える。ヒントが詰まっている。

このバランス感覚…人それぞれで物の総量の「適正量」の基準は違うし、どこに厚く張るかも変わってくるだろう。たとえば子供がいるような家庭は「最小限の設備」よりも「一定のスペースが確保されている前提で、高機能家電は所持する」という選択肢の方が明らかにバランスが良い。(これも)乾燥機つき洗濯機、食器洗い機で<時間を買って>、子供と触れ合う時間を確保したほうがまちがいなくQOLは上がる。これもgamellaさんのエントリーに詳しい。

ただ、不要なのに3Dやら4Kやらを買いたくなるのは、メーカーと広告のビジネスモデルに乗っからされているだけでツマラナイ。自分のライフスタイルを充実させることと、本当に必要/実用性がある/機能的なもの。その黄金比をそれぞれが目指すべきなんだろう。


自分の目で確かめている

細々と書く気はないが、彼の言っていることは5年後くらいになぜか現実になる。まぁハッタリとか結果論もあるのだろうけど、デカいのは"自分の目で見ている"ことだろう。気になった人は調べてみてほしい。

4年ほど前にロンドンに拠点の中心(ベース)を移し、その後はスペイン、イビサ島にハマっていく。そのなかでムーブメントになっていたマクロビオティック取り入れたり、スペインで世界一美しい夕日を毎日見たり、シェスタを覚えたり、分子料理を食べたり。企業が広告業界から金で買ったブームとは違う潮流を前のめりに体験しに行っているからだろう。彼は自分の目で現状を確かめている。未知を見つけている。未来にアタリをつけている。

たしかにネットで情報は得られる。でも分かった気になる。そして言ってしまえば二次情報、三次情報、そしてバイアスもかかっている。グローバルレベルでストリートで、足で稼いでいるのが高城剛の面白さだ。たとえば俺は服装とかは街並みを歩いてる人で「良いなー」と思うのを取り入れる感じなんだけど、こういった肌感覚で稼ぐ行為を世界レベルでやってるってことなんだろう。

この点はたぶん、日本人でトップレベルだと思う。海外に定住したり、一時的に世界一周をする人はいても、定点観測的に繰り返し、色んな国に行っている人は、そうはいない気がする。


最近、彼が言っているキーワードは「コーヒー」。たとえばスタバはダサイ。今後はサードウェーブコーヒーだ、と。実際にそこに面白い人達が集まっているらしい。仕掛け人はSNSの牽引者、Twitter創業者のひとり(ジャック・ドーシー)。上手いメシ、コーヒーを媒介にした「場」がSNSではなく、リアル空間で生まれるだろう、と。ちなみに今後バーベキューもくるんじゃね?と言っていましたが、最近の夏の雰囲気を見てると、なんとなく分からなくもないような(笑)


そして、やはり絶妙にウサンクサイ!

最後に書きたいのは、やっぱ絶妙にウサンクサイ!笑 学生時代から「話もやってることもメチャクチャ面白いけど、真に受けたらエライ目に合わされる」タイプのキャラだったんじゃないかと(笑)

マクロビオティックとして毎日、スーツケースに炊飯器を詰めて、玄米オンリーの生活をして(厳密には夜は外食しているっぽいが)、スピリチュアル好きで、環境音を録音したiPodとアロマペンダントで我流の瞑想をやって、ケミカルなものを使わずにオーガニックのシャンプーや歯磨き粉を使い、ホメオパシーを使っている。

これをテクノロジーと折衷させながらやっているのが彼の面白いところ。科学に寄りすぎるわけではなく、かと言って原始的で神秘的なものだけを良しとするのではない。今後の未来予想図として「身体に向かう(心と身体がつながっているから)」と発言しています。おそらく、トランスパーソナル的なものを語っているのでしょう。そして、SNSが全盛とほころびを見せている今だから、一定の説得力も出てくる言葉だと思う。

高城剛。彼の話はハチ賭けして、話半分でおさえるくらいで良いかもしれない。ただ、彼の言っていることを完全に無視して、既存の枠組みに乗っかったままでは、直近の5年〜10年はギリギリ大丈夫でも、15年〜20年先はドン詰まりになるんじゃないだろうか。本当に。


参考

興味がわいた人のために。

高城剛の魅力がすぐに伝わる映像はこれかな。話が抜群に上手い。ジャパネットかよ!と突っ込みたくなるくらいハイテンションなんだけど、フラットな視線で見てみると、引き込まれると思う。俺はこれが初期ハマりのきっかけです。


高城剛からダイレクトでリアルタイムな情報を伝えてもらえるメルマガ。そのなかのQAコーナーから抜粋したKindle本。280円と安いのでぜひ。彼のライフスタイル、考え方についていちばん分かりやすく知れるでしょう。メルマガのバックナンバーを買いまくったあとにこれが出て、かるくヘコみました。w


白本とテイストは近いですが、一問一答をひたすらやっている本です。今後の世の中を見据える話は荒唐無稽のようで非常に興味深い。白本を読んで面白かった人はこちらも。Kindleなら通常は450円。

引き続き、単発的に高城剛に関するエントリーは書いていくと思います。

*1:ちなみに俺個人は、いわゆる日本で有名になった”ノマド”について悪感情はないです。フリーランスとの違いがまったく分からないけれど…。生き方を商売にする系なんでしょう。

*2:現金は輪ゴムで、カードケースは70円のビニール製だ。